通称『モンキーパンツ(M44型)』といえば、かつてのアメリカ海兵隊(USMC)に着用されていた、幻とも称されるユーティリティトラウザーズ。ビンテージ市場では、かなり希少なアイテムとして、常に高音で取り引きされており、なかなか手の届かないアイテムだ。そんな『モンキーパンツ(M44型)』を忠実に再現し、さらにユーズド加工を施したのが、今回紹介する「ヒューストン」の『ビンテージモンキーパンツ』だ。
『モンキーパンツ(M44型)』とは?
1940年代にマリーンコープ(アメリカ海兵隊(USMC))に採用されたM44型のトラウザーズのことを指す。コレクターの間では、P1944ユーティリティとも呼ばれている。
製造期間が1944年7月から1945年の10月頃までと極端に短く、また少数精鋭であるアメリカ海兵隊に支給されていたこともあり、全体の生産量が少ない。
このため、他のユーティリティトラウザーズと比べて、当時の実物が市場に出回ることが極端に少なく、幻と称されるほど貴重で、ビンテージ市場では高値で取り引きされている。
アメリカ海兵隊に実際に着用されていた期間は、硫黄島戦、沖縄戦頃。また、第二次世界大戦後の朝鮮戦争で多く着用された。
見た目の最大の特徴は、なんといってもヒップに取り付けられた横長の大きなフラップ付きカーゴポケット。この大きなポケットは、“ポンチョ”を入れるために採用された。また、フラップに関しては、伏せた状態でも中身が飛び出さないように採用された。
その他にも特有のディテールが多数採用されているが、詳しくは以下に写真入りで解説したい。
実物同様に、堅牢な『HBT(ヘリンボーンツイル)』生地を採用
当時の実物には、堅牢なヘリンボーンツイル(HBT)生地が採用されているが、もちろん今回紹介する「ヒューストン」製の『ビンテージモンキーパンツ』にも同様に、堅牢なヘリンボーンツイル(HBT)生地が採用されている。
また、特筆すべきは、その堅牢なヘリンボーンツイル(HBT)生地に、さらにストーンウォッシュによる、ユーズド加工を施し、ビンテージの風合いを再現している点だ。
ヘリンボーンツイル(HBT)特有の模様が、程よい風合いで演出されている。
買ったその日から他アイテムに馴染んでくれる。
ちなみに、「ヘリンボーンツイル(HBT)」生地について、詳しく知りたい人は以下の記事をチェック!
『ビンテージモンキーパンツ』のディテール
ユーズド加工が施された生地
コットン100%の堅牢なヘリンボーン(HBT)生地を使用。さらにユーズド加工を施すことで、ビンテージの風合いを演出した。
フロントはボタンフライ
フロント部分はボタンフライ仕様。メタル製のドーナツボタンを生地に打ち付けているため、ジッパーフライにはない高い耐久性を実現。また、幅広のフラップを備えている点も大きな特徴だ。
U.S. MARINE CORPSのメタルボタン
使用されているメタルボタンには、「U.S. MARINE CORPS」のロゴが刻印さている。ボタン類にもユーズド加工が施されており、程よくメッキが剥がれ、生地との相性も抜群だ。
ウエスト部分のプリント
ウエストの内側には、ブランドネームとサイズ表記がプリントされている。コチラの風合いも極上。
ヒップのカーゴポケット
ヒップ部分には、横長のフラップ付きカーゴポケットを搭載。もともとはポンチョを収納するために採用された。また、ウエスト部分には、荷物の重みでパンツがずり落ちるのを防ぐために採用されたサスペンダー用の菊穴が前後に配されている。
両サイドのカーゴポケット
トラウザーズの両サイドには、やや低めの位置にフラップ付きカーゴポケットが装着されている。大容量で便利に使える。
裾にはドローコード
裾先には、フィット感を調節するためのドローコードをデザイン。細いドローコードなので、裾のロールアップにも影響しない。
『ビンテージモンキーパンツ』
ORIVE DRAB
KHAKI
1944vw VINTAGE MONKEY PANTS
第二次世界大戦終盤の1944年に開発され、主に1950年代に着用されていたM44型のトラウザーズ、通称『モンキーパンツ』を忠実に再現。特徴的なヒップのカーゴポケットや刻印入りのボタン類、ウエスト部分の菊穴など、細部まで忠実に再現された本格仕様となっている。また、実物同様のヘリンボーンツイル(HBT)生地を採用し、さらにユーズド加工を施すことで、ビンテージの風合いに仕上げた注目作。デニムシャツやTシャツはもちろん、幅広いトップスやアウターとの相性も抜群。一本持っていると、幅広いシーンで活躍してくれそうだ。カラーは、オリーブドラブとカーキの2色を展開。
アメリカ海兵隊が採用したヘッドウェアもおすすめ!
モンキーパンツは、『ワークシャツ』との相性も抜群!?