開発当初の『G-1』と同様に、ボディの表地に“ゴートレザー(山羊革)”を使用し、襟のボアに“リアルムートン”を使用した『ゴートレザーG-1』が新登場。シンプルながらも各部のディテールまで忠実に再現された注目作だ。ゴートレザー特有の鈍い光沢感は、経年変化にも期待がもてそうだ。
『G-1』とは?
アメリカ海軍のシンボルともいわれ、50年以上にわたって採用され続けた偉大なフライトジャケット、それが『G-1』だ。
『G-1』は、同じレザー製のフライトジャケットとして、同時期に開発されたアメリカ陸軍航空隊の『A-2』と比べられることが多い。『G-1』と『A-2』、この2つをわかりやすく説明すると、『A-2』は「U.S. AIR FORCEの前身(アメリカ陸軍航空隊)」に開発・採用されたジャケットで、『G-1』は「U.S. NAVY(アメリカ海軍)」に開発・採用されたジャケット。開発・採用された軍隊が異なるのだ。
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『G-1』は、アメリカ海軍に1930年代中頃に採用されて以来、現在に至るまで約90年もの間、多少の改良はあるものの、ほぼ変更なしに着用され続けてきた。それだけ、開発当初からデザインが完成されていたということになる。
残念ながら、現在の戦闘機に『G-1』を着用して搭乗することは許されていないが、1990年代のユニフォーム規定の改定により、基地内外での着用は許可されているという。
『G-1』の最大の特徴は、ボディの表地にゴートスキン(山羊革)を使用し、襟元のボアにリアルムートンを使用している点だろう。1930年代に開発された当初からゴートスキンとリアルムートンが採用されていた。
『G-1』は、ヴィンテージ市場で、コンディションの良いモノは高値で取り引きされる。たまに目にすることがあるが、やっぱりゴートレザーの経年変化がとにかく素晴らしい。特有のシワが入りつつ艶のある光沢感は、おそらく生産当初よりも輝きを増しているだろう。
今回紹介する「ヒューストン」の『ゴートレザーG-1』は、開発当時のオリジナルモデル同様に、ボディの表地にゴートレザーを使用している。また、襟に関してもオリジナルモデル同様にリアルムートンを使用。もちろん、90年近く前の開発当初と同じ、とはいかないが、それでも開発当初の『G-1』に近い経年変化が楽しめるはずだ。
オリジナルを忠実に再現した
『ゴートレザーG-1』のディテール解説
ゴートレザーの表地
柔らかく、適度な艶感のあるゴートレザーを表地に使用。ゴートレザーは『G-1』の開発当初から採用されていた。
襟はリアルムートン
開発当初の『G-1』同様に、襟のボアにはリアルムートンを採用。高い保温性はもちろん、経年変化にも期待が持てる。
襟裏のチンストラップ
襟裏にはボタン式のチンストラップを搭載。寒い日には、このチンストラップで襟を立てて固定することができる。また、ボタンが2つあり、2段階の調節ができる。
「U.S.N.」のステンシル
襟裏背面には「U.S.N.」のステンシルが配される。襟裏背面に配された補強のためのステッチも忠実に再現。
「IDEAL」社製ジッパー
フロントジッパーには、1930年代にアメリカで創業した老舗ジッパーメーカー「IDEAL」のジッパーを採用。
左内側にポケット
フロントジッパーの左内側には、スナップボタン付きの内ポケットを配置。縦向きのポケットとなっているため、手が差し込みやすい。
ストームフラップ
ジッパー右側には風の侵入を防ぐためのストームフラップが付いている。また、ストームフラップの中央には、「USN」の打ち抜きが施される。
フラップポケット
フロント両サイドには、ボタンフライのフラップポケットを採用。左ポケットのフラップ裏にはペンポケットが設けられている。
裾は段リブ仕様
裾部分は、適度なフィット感の段リブ仕様となっている。段リブは開発当初から採用されていた仕様だ。
脇下にベンチレーション
ジャケット内部に溜まった蒸れを軽減するため、脇下にベンチレーションホールが設けられている。
アクションプリーツ
背中の肩まわりには、細身に作られた腕が動きやすくなるようアクションプリーツが設けられている。
袖口は段リブ仕様
袖口は、適度なフィット感の段リブ仕様となっている。こちらの段リブも開発当初から採用されていた仕様。
身頃裏はキルティング
ボディの裏地はキルティングとなっており、破れにくい仕様となっている。また、袖の内側生地には滑りの良いポリエステル素材を使用。着脱がスムーズに行える。
『ゴートレザーG-1』
BROWN
BLACK
GOAT LEATHER G-1 FLIGHT JACKET
程よい重量感が心地よく、硬すぎず柔らかすぎないゴートレザーを使用した『G-1』フライトジャケット。襟のボアには、リアルムートンを採用。素材からディテールまで、オリジナルの『G-1』を忠実に再現した本格モデル。シンプルだからこそ、経年変化を存分に楽しめるアイテムだ。ワッペンなどで自分好みにカスタムしても楽しい。カラーは、ブラウンとブラックの2色を展開。アメリカ海軍のシンボルとも呼ばれる名作フライトジャケット、ミリタリーファンならずとも1着は手に入れておきたい。
『G-1』の下はシャツ派の人!
『G-1』の下はTシャツ派の人!