フィールドジャケットと言えば、アメリカ陸軍(U.S. ARMY)の誇る傑作『M-65フィールドジャケット』が有名だが、じつはフランス陸軍(FRENCH ARMY)の誇るこの『M-47フィールドジャケット』も傑作として名高い。今回は、ユーロミリタリー界のマスターピースとも謳われる『M-47フィールドジャケット』の後期型を忠実に再現した「ヒューストン」製の『フランス軍M47ジャケット』を掘り下げて紹介する。
HOUSTON製/【フランス軍M47ジャケット】
『M-47フィールドジャケット』とは?
現在、“フィールドジャケット”という名称が一般化しており、ファッションアイテムの名称としてもよく使われている。しかし、じつはこの“フィールドジャケット”という名称の元祖として君臨するのが、アメリカ陸軍(U.S. ARMY)の開発した『M-43フィールドジャケット』。すべてのフィールドジャケットは、アメリカ陸軍(U.S. ARMY)の『M-43フィールドジャケット』の歴史から始まったと言われている。
そして、その『M-43フィールドジャケット』の系譜を受け継ぐ直系モデルこそ、フィールドジャケット界最高峰の傑作『M-65フィールドジャケット』。この名称は、ミリタリーファンならずとも一度は聞いたことがあるのではないだろうか。
HOUSTON製/【フランス軍M47ジャケット】
で、アメリカ陸軍(U.S. ARMY)の開発した元祖フィールドジャケット『M-43』に影響を受けて、フランス陸軍(FRENCH ARMY)が開発・採用したのが、ユーロミリタリーの傑作と称される『M-47フィールドジャケット』というわけだ。
フランス陸軍(FRENCH ARMY)の開発・採用した『M-47フィールドジャケット』は、その名の通り、1947年に採用されたと言われている。第二次世界大戦後の1947年から1960年代まで使用されていたという。
HOUSTON製/【フランス軍M47ジャケット】
『M-47フィールドジャケット』は製造年により、前期型と後期型に分けられる。前期型は1940年代〜1950年代に製造されたもので、後期型は1960年代に製造されたものといわれている。
今回紹介する「ヒューストン」製の『フランス軍M47ジャケット』は、1960年代に製造された後期型のデザインを忠実に再現したものだ。
『M-47(後期型)』の特徴は?
前期型と後期型の大きく異なる点を解説。
HOUSTON製/【フランス軍M47ジャケット】
【素材の違い】
実物の前期型の素材には厚手のコットンツイルが採用されていたが、後期型ではコットンヘリンボーンが採用されていた。今回紹介する「ヒューストン」製の『フランス軍M47ジャケット』は後期型をモチーフとしているため、コットンヘリンボーンが採用されている。
ヘリンボーンについて知りたい人は以下の記事をチェック!
HOUSTON製/【フランス軍M47ジャケット】
【シルエットの違い】
前期型は、アメリカ陸軍(U.S. ARMY)の『M-43フィールドジャケット』を参考にしたためか、ややゆとりのあるボックスシルエットが採用されている。一方の後期型では、身頃がややシェイプされ、前期型に比べると細身のシルエットへとアップデートされている。素材同様に、「ヒューストン」製の『フランス軍M47ジャケット』は後期型をモチーフとしているため、前期型に比べて細身のシルエットが採用されている。
『フランス陸軍(FRENCH ARMY)』特有の魅力
これは全般的に言えることだと思うが、アメリカ軍のミリタリーウエアは機能最優先で開発されており、武骨さ全開といった印象が強い。しかし、フランス軍のミリタリーウエアは機能最優先の中にも、どこかフランスらしいエレガントさやスマートさが香る。
HOUSTON製/【フランス軍M47ジャケット】
過酷な環境下での着用が想定された『M47フィールドジャケット』だが、着こなしによってはトレンチコートのように見えるのだから不思議だ。シルエットから各部のディテールまで、さりげなくエスプリの効いたデザインとなっている。アメリカ陸軍(U.S. ARMY)の誇る『M-65フィールドジャケット』も極上だけれど、フランス陸軍(FRENCH ARMY)が誇る『M-47フィールドジャケット』も別物としての魅力(極上)が詰まっているのだ。
「ヒューストン」製の『フランス軍M47ジャケット』のディテール解説
ヘリンボーンツイル
ボディの生地には、実物の後期型同様に、コットン製のヘリンボーンツイルを採用。経年変化の色落ちも極上、ヘリンボーンツイル特有のエイジングが楽しめる。
オープンカラーの襟
襟は開放感のあるオープンカラー仕様。襟裏にはチンストラップが設けられ、ボタンを留めればスタンドカラーとなる。
エポレット
両肩には、エポレット(肩章)が採用されている。着用時には、トレンチコートのような気品ある雰囲気を演出してくれる。
両胸のフラップポケット
両胸にはフラップポケットを配置。パッチポケット式ではないため、クリーンなデザインとなっている。また、フラップ裏にはボタンが隠されており、収納物の落下防止に役立ってくれる。
両サイドのポケット
腰前のサイドポケットはパッチ式となっており、マチが設けられている。こちらもフラップ裏にボタンが隠されており、収納物の落下防止に役立ってくれる。
フロントは比翼仕立て
身頃の合わせは、比翼仕立てとなっており、ボタンが見えない構造に。フィールドジャケットなのに、全体的にクリーンに見えのは、この比翼仕立てが効いている。
ドローコード
ウエストの内側にはドローコードを採用。シルエットの調整ができるのに加えて、裾下からのホコリや冷風を防ぐことができる。
袖口のアジャスター
両袖口には、ボタン付きのアジャスターを配置。袖の太さを2段階で調節できるようになっている。袖口の太さが気になる人は、ロールアップするか、アジャスターで締めて着用するのがオススメ。
「ヒューストン」製の『フランス軍M47ジャケット』
OLIVE DRAB
KHAKI
【FRENCH ARMY M-47 JACKET】
フランス軍で第二次世界大戦後に初めて開発・採用された『M-47フィールドジャケット(後期型)』を忠実に再現した注目作。生地には、実物の後期型同様にコットン製のヘリンボーンツイルを使用。オープンカラーに設けられたチンストラップや袖のアジャスター、ウエストのドローコードなど、特徴的なディテールまでしっかりと再現されている。カラーは、オリーブドラブとカーキの2色を展開。フィールドジャケットながらも、着こなし次第でトレンチコートのように上品に着こなせる大注目の一着だ。
フィールドジャケット界最高峰の一着がコチラ!
傑作『M-65』のスペシャルモデルにも注目!