第二次世界大戦時に、アメリカ海軍(U.S. NAVY)に採用・支給されていた防寒作業用ズボン『デッキパンツ』を、「ヒューストン」が春夏仕様にモデファイ。実物のディテールや雰囲気を忠実に再現しながらも軽快に着用できるライトな『ナイロンコットン デッキパンツ』を完成させた。
[HOUSTON/ナイロンコットン デッキパンツ]
『デッキパンツ』とは?
第二次世界大戦時に、アメリカ海軍(U.S. NAVY)に実際に採用・支給されていた防寒作業用パンツのことを指す。また、この『デッキパンツ』は、「ヒューストン」でも大定番としてお馴染みの『N-1デッキジャケット』とセットアップで着用された。
雨や雪、寒風の吹き抜ける過酷な甲板上で作業する海軍兵士の防寒作業着として開発されたため、表地には肉厚で頑丈な生地が使用され、裏地にはウールを使用したブランケット風の生地が配されていた。とにかく頑丈で、防寒性に優れたデザインとなっていた。
[HOUSTON/ナイロンコットン デッキパンツ]
ウエストにベルトを必要としないオーバーオール風のデザインが特徴。汚れや摩擦、風雨から中に着た衣類を保護する目的、さらに防寒対策としても役立つ形状となっている。
実物のデッキパンツには、他のミリタリーウエア同様に、初期型から後期型など仕様やデザインの異なるモデルがいくつか存在するが、今回紹介する「ヒューストン」の『ナイロンコットン デッキパンツ』は、第二次世界大戦時から1950年代の初頭まで採用・支給された初期型がベースとなっている。
防寒製に優れた重厚な初期型のデッキパンツを春夏の着用に適した素材、軽量で柔らかいコットンとナイロンの混紡生地に変更することで、軽快に着用できる機動性に優れたカジュアルな印象のデッキパンツに仕上げている。
ちなみに、初期型はフロントに大きなボタンと、その内側にジッパーが配されたデザインとなっているが、後期型にはこのボタンとジッパーが排除されている。後期型のデザインは、以下の記事でチェックを!
特有のデザインや雰囲気を残して、生地を春夏仕様にアップデート
[HOUSTON/ナイロンコットン デッキパンツ]
実物のデッキパンツ(初期型)は、肉厚な生地にウール製の裏地まで配された、耐久性と防寒性が考慮された仕様となっている。なので、春〜夏〜秋口の気温が高いシーズンに着用するのはオーバースペックすぎて厳しめ……。
しかし、今回紹介する「ヒューストン」の『ナイロンコットン デッキパンツ』は、ボディに軽量で柔らかいコットンとナイロンの混紡生地を使用。実物のようにゴワついた着用感もなく、軽快で快適な着用感が得られる。
白Tee×デッキパンツだけでも様になる!
オーバーオール風の特徴的なデザインだけに、様々なコーディネイトを試してみたくなるが、あまり深く考えすぎず、無地の白Teeにデッキパンツを穿くだけのストレートなコーディネイトでも十分オシャレに見える。
エプロン代わりに使っても!?
これのからのシーズンに本番となる、BBQやキャンプの際にエプロン代わりとして着用するのも良いかもしれない。もちろん、D.I.Yなど、ちょっとした作業時に着用するのも有効だろう。
ちょっとした汚れなら、逆に雰囲気が増してカッコよくなりそうな気も。いずれにしても一着持っておくと、幅広いシーンで役立ってくれそうだ。
『ナイロンコットン デッキパンツ』のディテール解説
コットン/ナイロンの生地
ボディの生地には、軽量で柔らかいコットンとナイロンの混紡生地を使用。デザインは無骨ながらも、吐き心地は軽快だ。
ショルダーベルト
簡単に着脱ができる、フック式のショルダーベルト。
左胸に「U.S.N.」
左胸部分には、実物同様に「U.S.N.」のステンシルプリントが配される。
フロントのボタン
フロント中央には、デッキパンツ(後期型)最大の特徴である4つのボタンが並ぶ。ボディのカラーに合わせたボタンを使用。
「IDEAL」社製のWジッパー
フロントに配された4つのボタンの内側には、「IDEAL」社製のWジッパーを装備。コットンテープの引き手付きで、開閉がスムーズに行える。
計4つのパッチポケット
フロントの腰前に2つ、ヒップに2つ、合計4つのパッチポケットを装備。フロントのポケットに関しては、手を差し込みやすいようポケット口が斜めになっている。
裾幅の調節が可能
裾部分にはベルトが配されており、後部に設けられたボタンへ付け替えることで裾幅の調節ができる。
『ナイロンコットン デッキパンツ』
BLACK
[HOUSTON/ナイロンコットン デッキパンツ]
OLIVE DRAB
[HOUSTON/ナイロンコットン デッキパンツ]
【N/C DECK PANTS】
無骨な印象のデッキパンツに軽量で柔らかいコットンとナイロンの混紡生地を使用。それにより機動力やカジュアルさがプラスされ、春夏に軽快に穿ける一着に。デザインのベースとなっているのは、第二次世界大戦頃から1950年代の初頭まで採用・支給されていたデッキパンツの初期型。特徴的な左胸の「U.S.N.」のプリントや両サイドに配されたパッチポケット、裾部分のベルトなど、実物をしっかりと再現しつつ、現代ファッションに取り入れやすい仕様にモデファイされている。カラーは、ブラックとオリーブドラブの2色を展開。一着持っていると幅広いシーンで使えそう。
デッキパンツ×スウェットパーカーもアリ!
オーバーオールが苦手ならカーゴパンツで!