その軽さと機動性の高さから、多くのパイロットに愛されてきたライトゾーン用の名作フライトジャケット『L-2B』をヒューストンがリメイク。特徴的なディテールは残しつつ、シルエットやサイズ感を現代風にアレンジし、タイトすぎない程よい着心地に仕上げている。素材から各部の仕様、シルエットまでこだわりの詰まった1着となっている。
[HOUSTON/L-2Bフライトジャケット]
『L-2Bフライトジャケット』とは?
第二次世界大戦(1939〜1945)でライトゾーン用のフライトジャケットの主役として多くのパイロットに着用されたのは、革製の“A-2(フライトジャケット)” だった。
しかし、この “A-2”は革製のため、大量生産が難しく、さらに生産コストも高く、新しいライトゾーン用フライトジャケットの開発が急がれた。
こうして、“A-2”の後継モデルとして1945年に開発されたのが、柔軟で軽量、安価という軍部の要求を満たしていた画期的な素材「ナイロン」を使用して作られた“L-2(フライトジャケット)”だった。
その後、L-2系の2代目として、1952年に新生空軍のエアフォースブルーを纏ったナイロン製の改良型“L-2A(フライトジャケット)”が採用された。
[HOUSTON/L-2Bフライトジャケット]
今回紹介する、『L-2Bフライトジャケット』は、L-2系2代目の“L-2A”の後継モデルとして開発されたL-2系で3代目となるモデルだ。また、L-2系最後のモデルでもある。
“L-2A”のスペックを残しつつ、脱出後の地上における迷彩効果の視覚的な問題からボディカラーがエアフォースブルーから「セージグリーン」に変更された。
『L-2Bフライトジャケット』は、1970年代に入るまで採用され、“CWU-36/P(フライトジャケット)”が採用されるまで支給された。
[HOUSTON/L-2Bフライトジャケット]
素材感やディテールなどは当時のモデルを踏襲し、シルエットやサイズ感などは現代風にアレンジされている。
ちなみに、あまりミリタリーウエアに詳しくない人には、“MA-1(フライトジャケット)”と混同されがちだが、着用するシーンが異なるので防寒性能が異なる。
『L-2フライトジャケット』
▶︎ライト・ゾーン用(10℃〜30℃)
『MA-1フライトジャケット』
▶︎「インターミディエイトゾーン用(10℃〜-10℃)
ヒューストンでは、上記の説明で登場した『A-2』▶︎『L-2』▶︎『L-2A』▶︎『本モデル(L-2B)』に加えて、『MA-1』も展開中だ。
『L-2Bフライトジャケット』特有の色合い
『L-2』や『L-2A』とは異なる、独特の色合い「セージグリーン」は、この『L-2Bフライトジャケット』の大きな魅力のひとつ。
[HOUSTON/L-2Bフライトジャケット]
きめの細かい上質なナイロンツイルの光沢感と相まって、見る角度によりさまざまな表情が楽しめる。
柔らかいトーンのカラーなので、コーディネイトしやすいのも特徴だ。
もともとライトゾーン用なので軽快に着られる
もともとライトゾーン用(10℃〜30℃)に開発されているため、ヘビーではなく、ライトアウター感覚で軽快に着用できる。
[HOUSTON/L-2Bフライトジャケット]
また、しっかりとした作りではあるが、メインファブリックがナイロン素材のため、ミリタリーアウターの中では軽量で、長時間着用していても疲れない。
シルエットやサイズ感は現代風にアレンジ!
ディテールに関しては、当時のデザインを踏襲しているが、シルエットやサイズ感などは、現代風にアレンジされている。
[HOUSTON/L-2Bフライトジャケット]
ジャストサイズで着用して、『L-2B』本来の魅力を楽しむのはもちろんのこと、あえてビッグサイズを選んで、今っぽく着こなすのも楽しいだろう。
『L-2Bフライトジャケット』のディテールを解説
▲リブ仕様の襟
首元はフィット感のあるリブ仕様となっている。
▲エポレット
両肩には、官職や階級を示すバッジを装着するためのエポレットを採用。
▲「CONMAR」社製ジッパー
フロントジッパーには「CONMAR」社製を採用。レザーの引き手付きで、グローブをはめたままでも使いやすい。
▲オキシジェンタブ
アクセントにもなっているナイロン製のオキシジェンタブを採用。このタブは酸素マスクのコードをクリップで固定するために採用された。
▲フラップ付きフロントポケット
フロント両サイドには、スナップボタン付きのフラップケットを採用。収納物が落ちにくい作りとなっている。
▲ウエストタブ
L-2シリーズの特徴でもあるスナップボタン留めのジッパーエンド補強用タブもしっかりと再現。
▲ウエストもリブ仕様
ウエスト部分にもリブを採用。後ろ身頃が短めに設定されているのも特徴のひとつ。
▲U.S. AIR FORCEマーク
左肩に配されたU.S. AIR FORCEマークは、L-2シリーズの特徴でもある。「ヒューストン」では、色彩のトーンを落としたプリントを採用。
▲ユーティリティポケット
左袖には、ペンポケットとシガレットケース付きユーティリティポケットが配置されている。
▲チューブリブ
袖口には、程良いフィット感をもたせたチューブリブを採用。
▲内ポケット
裏地左胸部分には内ポケットを採用。
▲表地
光沢感のあるヘビーナイロンツイルを採用。
▲裏地
肌触りの良いサテン織りのレーヨン生地を使用。滑りがよく、着用時には動きやすい。また、袖通りが良いため、着脱もスムーズにおこなえる。
『L-2Bフライトジャケット』
SAGE
[HOUSTON/L-2Bフライトジャケット]
【#5L-2BZ L-2A FLIGHT JACKET】
L-2Bフライトジャケットは、L-2シリーズの3番目に製作され、1950年代中期から「CWU36Pフライトジャケット」が採用されるまで着用されていた最後の「L-2」。当時多くのパイロットから愛されたフライトジャケットをHOUSTONが再現。ナイロン仕様のオキシジェンタブやウエストタブ、エポレットなど特徴的なディティールは残しつつ、シルエットやサイズ感は現代風にアレンジしている。カラーはセージの1色展開。
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