『B-3ジャケット』といえば、ヘビーデューティなミリタリーアウターの代表格。高い防寒性と耐久性を追求したが故に、日常着として着用するには、重くてヘビーすぎる。そこで、今シーズン「ヒューストン」から登場したのが『フェイクムートンB-3ジャケット』だ。優れた防寒性はそのままに、驚くほど軽量に、軽快に着用できる仕様となっている。
『B-3ジャケット』とは？
正式名称は、「JACKET, FLYER’S EXTREME COLD WEATHER B-3」
1934年にアメリカ陸軍航空隊で正式採用されたフライトジャケット。時には氷点下にも及ぶ真冬の寒気から身を守るために開発され、-10〜-30℃というヘヴィーゾーンが活躍の場だった。
ボディの素材にはシープスキンが使用され、初期のモデルには2頭以上の羊の一枚革が一着のB-3のために使用されていたが、後にコスト削減のため羊１頭で済むつぎはぎデザインへと変更された。ちなみに、肩から肘にかけては羊革に加えて、牛革の当て革でも補強されていた。
このように軽快さとは程遠いジャケットであったため、戦闘機のパイロットからは敬遠され、主に爆撃機のクルーに愛用された。
様々な改良が加えられながら、第二次世界大戦の全期間を通して活躍したフライトジャケットだ。
フェイクレザーで軽量化された『B-3ジャケット』
上記で解説した通り、実物の『B-3ジャケット』は、とにかくヘビーデューティな作り。肉厚なレザーを使用したボディは、とにかく重く、かさばり、着用時には着膨れしてしまう。
とはいえ、ミリタリー界を代表する名作アウターであることは間違いない。そこで、もっと気軽に、軽快に着用できる『B-3ジャケット』の必要性を感じ、開発されたのが今回紹介する「ヒューストン」の『フェイクムートンB-3ジャケット』だ。
ボディの素材には、軽量で高い防寒性を実現したフェイクムートンを採用。このフェイクムートンの魅力は、高い機能性に限らず、リアルムートンに劣らない風合いを演出している点にある。
また、フェイクムートンを使用することで、ハイコストパフォーマンスを実現している点も嬉しい。機能的にも、コスト的にも気軽に取り入れられる新しい『B-3ジャケット』なのだ。
『フェイクレザーB-3ジャケット』のディテール
フェイクムートン素材
ボディには肉厚なフェイクムートンを採用。リアルムートンに遜色ない風合いが表現されており、高級感漂う素材感となっている。また、驚くほど軽く、高い耐久性や防寒性を実現している。
柔らかい裏地
程良い毛足の長さで、肌に優しい柔らかい質感の裏ボアを採用。天然素材特有のぬめりがなく、サラッとドライな着心地が得られる。
ボア仕様の襟
やや大きめにデザインされたボア仕様の襟は、付属の2本のストラップを留めることでスタンドカラーとなり、首元全体を温めることが可能だ。
「IDEAL」社製のジッパー
フロントには、堅牢な「IDEAL」社製のジッパーを採用。落ち着いたカラーはボディとの相性がいい。
ストームフラップ
フロントジッパー裏には、寒風の侵入を防いでくれるストープフラップを装備。ジッパーの間からの冷気の侵入を防いでくれる。
スラッシュポケット
両サイドのポケットには、ボディ一体型のスラッシュポケットを採用。ポケット口は、レザーテープでしっかりと補強されている。
袖口はボア仕様
オリジナルのB-3では、袖口からの冷気の侵入を防ぐためボア仕様の袖口が採用された。また、袖先を折り返して、袖の長さを調整できる仕様となっていた。
裾両サイドのベルト
裾下からの冷気の侵入を防ぐため、裾両サイドにはベルトが配されている。
各所にレザーのパイピング
縫製箇所の上には、補強のためにレザーのパイピングが施されている。縫製を隠すことでボディ全体が引き締まった印象になっている。
『フェイクレザーB-3ジャケット』
BROWN
BLACK
FAKE MOUTON B-3 JACKET
肉厚なフェイクムートンを使用した『B-3ジャケット』。大きめの作りの襟には、2本のベルトがデザインされ、ベルトを固定すればスタンドカラーとなり、首元をしっかりと温めてくれる。フロントジッパーには、「IDEAL」社製のジッパーを採用し、ジッパー裏には冷気の侵入を防ぐストームフラップをデザイン。裾部分の両サイドには、冷気の侵入を防ぐためのベルトが配されている。ボディの縫製箇所は、上からレザーテープで補強され、引き締まった印象に仕上げている。カラーは、ブラウンとブラックの2色を展開。軽量で保温性に優れた『B-3』ジャケット。一着手に入れておくと何かと重宝しそうだ。
「フェイクレザー」を使用した『N-1デッキジャケット』もオススメ！
ボア襟好きなら『B-15Cフライトジャケット』もチェックを！
