B-15からの最初の改良型となった『B-15Aフライトジャケット』。表地にコットンを使用した同フライトジャケットには、限られた短い期間のみに登場したコットン製フライトジャケット特有の魅力がある。細部まで忠実に再現された「ヒューストン」のメイド・イン・ジャパン『B-15Aフライトジャケット』の魅力に迫る。
『B-15Aフライトジャケット』とは?
第二次世界大戦の勃発により、それまでのフライトジャケットの主原料であった革が不足し、革製フライトジャケットの生産が間に合わなくなる可能性がでてきた。
そこで、革よりも大量生産に適した素材、布を使用した初のフライトジャケットの開発が進められ、その第一号として「B-10フライトジャケット」が開発された。その後、この「B-10」の発展型として、同じく布製のフライトジャケットの「B-15」が登場。
この「B-15フライトジャケット」の最初の改良型が、今回紹介する布製フライトジャケット『B-15A』だ。
ちなみに、『B-15A』からの改良型「B-15B」は、表地の素材にナイロンが導入されているため、B-15シリーズの中で、布製なのは「B-15」と『B-15A』のみとなる。
前作「B-15」の最初の改良型である『B-15Aフライトジャケット』の大きな特徴は、両胸に配された酸素マスクのホースを留めるための三角タブと、両脇下に配されたヘッドセットのコードを留めるためのループが追加されたことだ。
そして、『B-15Aフライトジャケット』の最大の魅力といえば、表地に使用したコットン素材特有の風合いに他ならない。ナイロン素材のフライトジャケットとは違った天然素材特有の着心地やコーディネイトが楽しめる。
ナイロンに比べて、天然素材であるコットンは、燃え広がりにくいという特性があるため、焚き火など火を使うシーンなどでも活躍してくれそうだ。
『B-15Aフライトジャケット』のディテール
コットン素材の表地
表地に使用されたコットン生地は、限られた短期間のみフライトジャケットに採用された。きめが細かく、肉厚で堅牢な生地には、コットン製特有の風合いある光沢感があり、エイジングにも期待できる。
裏地はアクリルボア仕様
実物の『B-15Aフライトジャケット』には、アルパカ製のボアが配されていたが、「ヒューストン」のモデルでは、柔らかいアクリルボアを採用。長すぎず、短すぎずの絶妙な毛足で、高い保温性を実現している。メンテナンスの手軽さも嬉しい。
襟のボアはリアルムートン仕様
B-10→B-15→『B-15A』と継承されてきた襟のボアと襟立て用のチンストラップ。襟のボアには、高級感のあるリアルムートンが使われ、優れた肌触りが得られる。また、襟の裏には、補強のステッチが施されており、細部までこだわった作りとなっている。
U.S. AIR FORCEマーク
左肩に配されたU.S. AIR FORCEマーク。「ヒューストン」の『B-15Aフライトジャケット』では、ボディの雰囲気に合わせた色調のプリントとなっている。
ペンポケット
左袖には、ペンポケットが配置されている。『B-15Aフライトジャケット』には、お馴染みのジッパー式シガレットポケットが存在していないのも特徴だ。
オキシジェンタブ
両胸には、酸素マスクのホースをクリップ留めするための三角形のレザー製オキシジェンタブを装備。
両脇下のコードループ
ヘッドセットのコードを留めるために両脇下に配されたスナップボタン式のループ。
スラッシュポケット
フロント両サイドのポケットは、斜めにつけられており、内容物が落ちにくい仕様。スナップボタンでポケット口を留めることができる。
内ポケット
外側のアウトスラッシュポケットだけではなく、インサイドスラッシュポケット(内ポケット)も装備。使いやすいよう入口が縦型となっており、外側のポケット同様に、スナップボタンで留めることができる。
COMMAR社製ジッパー
フロントジッパーには、「COMMAR(コンマー)」社製の堅牢なジッパーを採用。グローブをはめたままでもスムーズに開閉できるよう、レザー製のジップスライダーも付属する。
ウィンドフラップ
堅牢なジッパーの内側には、風の侵入を遮断するウィンドフラップが隠されている。バイカーに嬉しい仕様だ。
袖先、裾はリブ仕様
風の侵入を防ぐために袖先や裾はリブ仕様。また、段リブを採用するなど、細かいディテールまでこだわりが詰まっている。
『B-15Aフライトジャケット』
FRONT
BACK
B-15A FLIGHT JACKET
表地には、コットン100%の堅牢な生地、裏地には柔らかいアクリルボア、襟元には高級感あるリアルムートンを使用したメイド・イン・ジャパンの『B-15Aフライトジャケット』。風合いあるコットン素材を際立たせる「ヒューストン」独自の色合い、オリーブドラブ グリーンを表現した注目の1着。天然素材を使用したフライトジャケットは、エイジングにも期待できる。また、ナイロンに比べて、燃え広がりにくいため、焚き火などのアウトドアシーンでも重宝しそうだ。
フライトジャケットの中でも、異色の存在である『B-15Aフライトジャケット』。
すでにナイロン製の名作をお持ちの方は、次はコットン製に注目してみてはどうだろう。
ちなみに、
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